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花山院白河法皇が西国霊場巡錫の際、お旅の森を通られた。そのとき、老楓が青葉しているさまをご覧になり、あまりの見事さに笠を取られた。笠取の地名はこの故事によってうまれたという。
この言い伝えは、本によっては、白河法皇ではなく、花山天皇としているものもある。白河法皇も花山天皇もほぼ同時代の人であり、また、二人とも、西国巡礼をしたという記録が残っていることから、どちらであっても不思議はない。
こうした地名にまつわる逸話は、各地に多く残っている。同じ「笠」のつく「笠置」にも同じような逸話が残されている。それは、こうである。昔、大友皇子がこの山に狩猟したとき、いずれ弥勒菩薩の像を彫ろうと、目印に岩の上に笠を置いたので、笠置と呼ばれたという。この笠を置いた人物についても諸説があるようである。とにもかくにも、宇治郡名勝誌にも挙げられているように【笠取の青モミジ】は古来有名であり、上醍醐から岩間寺へ続く巡礼道を多くの人々(天皇や貴族、歌人、俳人、庶民)が通ったという事実があってこそ生まれた逸話であろうと思われる。
お旅の森の青モミジは、今も青々と茂っている。 (久世谷幸男さん、村田正治さんの話より)
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